腰椎椎間板ヘルニアでお悩みの方へ
「このまま悪化したらどうしよう…」
「手術しなければいけないのでは…」
そんな不安を感じていませんか?
実は、腰椎椎間板ヘルニアは、多くの場合で手術をせずに改善することができます。
当院には毎日多くの方が来院されており、その中には椎間板ヘルニアによる腰痛や痺れに悩まれている方も多くいらっしゃいます。
しかし、実際に手術が必要となったケースは、決して多くはありません。
この記事では、腰椎椎間板ヘルニアにおける
・手術のリスク
・合併症の可能性
・再発の可能性
について詳しく解説しています。
不安な気持ちを少しでも軽くしていただけるよう、わかりやすくお伝えします。どうぞ最後までご覧ください。
椎間板ヘルニアとは?
背骨には、「椎間板(ついかんばん)」という軟骨があって、これは骨と骨の間でクッションのような役割をしています。
ところが、この椎間板の中にある“髄核(ずいかく)”という部分が、何らかの理由で飛び出してしまい、近くの神経を圧迫してしまうことがあります。
神経が圧迫されると、痛みやしびれといった症状が出てくる——これが「椎間板ヘルニア」という病気です。
椎間板ヘルニアは、背骨の中でも「頸椎(けいつい)」「胸椎(きょうつい)」「腰椎(ようつい)」といった部分に発生します。発生した場所によって、「頸椎椎間板ヘルニア」など呼び方が変わりますが、特に多いのは腰椎、つまり腰の部分です。
椎間板ヘルニアって、どんな症状が出るの?
椎間板ヘルニアになると、以下のような症状が出やすくなります
〇痛み
〇痺れ(しびれ)
〇動かしづらさ
〇力が入りにくい
場所によって出る症状も少し違ってきます。
・頸椎(首)にヘルニアがある場合:首まわりや肩、肩甲骨のあたり、さらには腕や手にかけて痛みやしびれが出ます。
・腰椎(腰)のヘルニアの場合:お尻や脚(特に太もも〜ふくらはぎ)にかけて、痛みやしびれが出やすくなります。
また、体のどちらかに痛みが強く出ると、無意識に楽な方向に体を傾けてしまうことがあります。
これを「退避姿勢(たいひしせい)」といいます。
ただこの姿勢が続くと、体の左右バランスが崩れてしまい、「機能性側弯症(きのうせいそくわんしょう)」と呼ばれる背骨のゆがみを引き起こすこともあるので注意が必要です。
腰椎椎間板ヘルニアの主な原因
・椎間板に負担がかかるような動き(前かがみ、ひねる動作とか)
・加齢によって椎間板の水分が減って、柔軟性がなくなる
・長時間の中腰姿勢や前かがみの姿勢
・重い物を持ち上げる作業
・喫煙(血流が悪くなる)
・遺伝的な体質
・くしゃみなどのちょっとした衝撃でも悪化することあり
その他の影響要因
実は、心の状態や生活環境も関係してきます。
・不安や抑うつ状態
・家庭内のストレス(たとえば結婚生活とか)
・職場でのストレス
・失業などの社会的な不安
こういう精神的・社会的なストレスが痛みを強く感じさせたり、回復を遅らせることもあるので、身体だけじゃなく心のケアも大切になってきます。
腰椎椎間板ヘルニアの治療法について
腰椎椎間板ヘルニアの治療法には、大きく分けて 「保存療法」 と 「手術療法」 の2つがあります。
まずは保存療法からスタート
治療の第一選択肢として推奨されるのは、保存療法です。
というのも、画像検査でヘルニアが見つかったからといって、必ずしもそれが痛みの原因であり、すぐに治療や手術が必要というわけではありません。
「無症状の椎間板ヘルニアは、頸椎・胸椎・腰椎のどの部位にも約30%存在する」
— 標準整形外科学 第11版 P529より引用
つまり、画像にヘルニアが写っていても、症状がなければ治療の対象にはならないこともあるということですね。
さらに、大半の患者さんは保存療法を行えば3か月以内に自然と回復するケースが多いです。
保存療法の種類
保存療法には以下のような方法があります
〇薬物治療(痛み止めなど)
〇神経ブロック(痛みの強いとき)
〇リハビリテーション
〇体操療法(ストレッチや軽い運動)
〇装具療法(コルセットなど)
〇物理療法(温熱・電気治療など)
〇このような治療を組み合わせることで、約8割の患者さんは症状が改善に向かいます。
手術が必要になるケース
次のような場合には、手術療法を検討します
〇保存療法を3か月ほど行っても、まったく症状が改善しない場合
〇膀胱や直腸に障害(排尿・排便の異常)が出てきた場合
〇急激な筋力低下や運動麻痺がある場合
特に、排尿・排便の障害や麻痺の進行といった症状は、早急に対応しなければならない深刻なサインであり、手術の必要性が高まります。
手術療法の種類
代表的な手術法には、以下のようなものがあります
〇後方椎間板切除術
〇脊柱固定術
〇前方椎間板切除術
〇顕微鏡下髄核摘出術、内視鏡下摘出術 など
手術を早期に選択するケース
保存療法の期間中でも、以下のようなケースでは手術を選択することがありますあ
〇患者さんのライフスタイルや仕事、社会的事情を考慮して早期に復帰が必要な場合
〇患者さん本人が手術を希望し、納得した上で決断した場合
腰椎椎間板ヘルニアは、すぐに手術を選ぶのではなく、まずは保存療法からスタートするのが基本です。
多くの方はそれで改善しますが、症状が重い場合や改善しない場合は、手術療法も選択肢に入ってきます。
一人ひとりの症状と背景に合わせて、最適な治療を選びましょう。
腰痛椎間板ヘルニアの手術には多くのリスクが伴います
たとえば、椎間板ヘルニアの手術は、およそ70%の確率で成功すると言われています。逆に言えば、約30%の方には、期待したほどの効果が得られない場合もあるということです。そう聞くと、不安を感じる方も少なくないかもしれません。
ですので、椎間板ヘルニアの手術を受ければ必ず安心とは言えません。さらに、手術には合併症のリスクもあることを忘れてはいけません。
以下に代表的な合併症を紹介します。
〇神経損傷による下肢麻痺や感覚の鈍化、排尿や排便の障害
〇切開部の感染や、椎間板の炎症による術後椎間板炎
〇神経を包む膜(硬膜)の損傷による脊髄液の漏れや髄膜炎
〇切開部に血腫ができることによる神経麻痺や下肢痛
〇腹部の大血管損傷による手術中の大出血
〇稀な合併症として深部静脈血栓症や肺炎などの感染症
腰椎椎間板ヘルニアの手術においても、最大限の注意を払って最善の治療を施しても、完全に避けられない合併症が存在します。
このように、手術の選択は非常に慎重に考慮する必要があります。
腰椎椎間板ヘルニアの再発と合併症の可能性について
腰椎椎間板ヘルニアは、手術によって脱出したヘルニアを適切に摘出しても、一定の確率で再発するリスクが避けられません。術後早期に再発が見られる場合は、脱出準備状態のヘルニアが取り残されていた可能性が考えられます。
さらに、手術後も椎間板は加齢や生活習慣によって徐々に変性(劣化)し、分節化(細かく裂けること)され、やがて遊離して再発することがあります。また、椎間板に過度な負荷や不自然な動きが加わると、変性が加速し、再発の原因となります。
顕微鏡下ヘルニア手術では、術後3年以内の再手術率が3〜8%程度とされており、そのうち約65%は同じ椎間での再発だと報告されています。
さらに、5年以内の再発率は3〜17%というデータもあり、腰椎椎間板ヘルニアは再発しやすい疾患であることがわかります。
また、腰椎椎間板ヘルニアに腰部脊柱管狭窄症が合併するケースも少なくないというデータもあります。
腰部脊柱管狭窄症とは、歩行や立位によって臀部から太もも、膝下にかけて痛みや痺れが現れる疾患です。特徴的な症状に「間欠性跛行(少し歩くと足に痛みや痺れが出て歩けなくなるが、休憩すると再び歩けるようになる)」があります。
また、体を反らすと症状が悪化し、前かがみになると痛みが軽減されるのも特徴です。このように、下肢の痛みや痺れなど、腰椎椎間板ヘルニアと共通する症状が見られます。
腰椎椎間板ヘルニアと整体でできること
腰椎椎間板ヘルニアは、整体によって直接的に治すことはできません。
ですが、整体ではヘルニアに伴って生じる体の歪みや筋肉への負担にアプローチすることが可能です。
具体的には、
〇椎間板ヘルニアにより生じた骨格の歪みの調整
〇歪みや筋緊張によって引き起こされる痛みやしびれの緩和
といったサポートが整体で行えます。
身体のバランスを整えることで、ヘルニアによる不調が軽減される可能性があり、
「今より少しでも楽な状態で過ごす」ための助けになるのが整体の役割です。
椎間板ヘルニアは、一般的に3ヶ月以内に自然に回復することが多いとされています。
ただし、その間に、
〇強い痛みを我慢して過ごすor
〇痛みを軽減しながら、日常生活を少しでも快適に送る
どちらを選ぶかで、回復までの期間の質は大きく変わります。
「ヘルニアだから痛くて当然」と諦めないでください。
整体でお力になれることは、確実にあります。
もし、腰痛やしびれでお困りでしたら、どうぞお気軽に当院へご相談ください。
一緒に、少しでも快適な毎日を目指していきましょう。
腰椎椎間板ヘルニア手術のリスク まとめ
〇椎間板ヘルニアは、椎間板の中心にある髄核が飛び出し、神経を圧迫する病気
〇発症原因には、重い物を持つ動作や精神的ストレスも関係する
〇痛みやしびれなどの症状が現れることが多い
〇治療法には、保存療法(安静・薬・リハビリ)と手術療法がある
〇手術には感染や神経損傷など、さまざまなリスクがある
〇約8割の椎間板ヘルニアは自然に治るとされている
〇脊柱管狭窄症と同時に発症することもある
〇整体でヘルニア自体を治すことはできないが、症状の緩和は期待できる
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