腰痛の原因はさまざまあり、以下のように大きく分けることができます。
筋肉疲労による腰痛
1. 長時間の同じ姿勢
デスクワークや立ち仕事が続くと、特定の筋肉に負担がかかり、疲労が蓄積されます。
特に猫背や反り腰の姿勢は、腰の筋肉を緊張させやすくなります。
3. 筋肉の使いすぎ(オーバーユース)
激しい運動や重いものを持ち上げる作業を繰り返すと、腰の筋肉が過度に緊張し、炎症を引き起こすことがあります。
スポーツや肉体労働をする人に多い症状です。
姿勢の悪さ、猫背による腰痛
猫背(前かがみ姿勢)
〇背中が丸まることで、腰に負担が集中
〇腰の筋肉が常に緊張し、痛みが発生
反り腰
〇腰を必要以上に反らせることで、腰椎(腰の骨)に負担がかかる
〇腰の筋肉が硬くなり、血流が悪化
片足重心・足を組む癖
〇体のバランスが崩れ、腰回りの筋肉に負担がかかる
〇骨盤が歪み、腰痛の原因に
椎間板や脊柱の問題による腰痛
腰椎椎間板ヘルニア
腰椎椎間板ヘルニアとは、脊椎(背骨)の間にある「椎間板」が変性し、中の髄核(ゼリー状の組織)が飛び出して神経を圧迫する疾患です。特に**腰椎(腰の部分の脊椎)**に発生しやすく、腰痛や足のしびれ、痛みを引き起こします。
椎間板の変性
椎間板の変性(椎間板変性症)は、加齢や日常の負担により椎間板(背骨の骨と骨の間にあるクッションのような組織)が劣化することで起こる現象で、腰痛の大きな原因のひとつです。
脊柱管狭窄症
脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)は、背骨の中を通る「脊柱管」という神経の通り道が狭くなり、神経が圧迫されることで痛みやしびれなどの症状が現れる病気です。特に高齢者に多く見られる疾患です。
筋膜性腰痛
筋肉や筋膜の炎症や緊張による痛み(いわゆる「ぎっくり腰」も含まれる)。
内臓の疾患による腰痛
「内臓からくる腰痛」は、筋肉や骨格の問題ではなく、内臓の異常や病気が原因で腰痛として感じられるものです。これを内臓体性反射や関連痛と呼ぶこともあります。
内臓由来の腰痛の特徴
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動いても痛みの程度が変わらない(体位で変化しない)
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鋭い痛みや鈍痛、締め付けられるような痛み
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他の症状を伴う(例:発熱、吐き気、下痢、排尿障害など)
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痛みの場所がはっきりしないことが多い
腎臓の病気(腎結石、腎盂腎炎など):側腹部〜背中にかけての鋭い痛み、発熱や血尿
婦人科系の問題(子宮筋腫、子宮内膜症など):下腹部から腰にかけての鈍痛、月経との関連
消化器系の病気(膵炎、胃潰瘍など):内臓からの放散痛として腰が痛むケースも。みぞおち〜背中にかけての痛み、食後悪化
泌尿器 尿路感染症、膀胱炎 下腹部痛、排尿時痛、頻尿
大動脈 大動脈解離、動脈瘤 突然の激痛、命に関わる緊急事態
1. 腎盂腎炎(じんうじんえん)
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原因:腎臓に細菌が感染することで起こる。
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症状:
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発熱(38度以上になることも)
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悪寒
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背中やわき腹(腎臓のあるあたり)の痛み(片側が多い)
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排尿時の痛み、頻尿などの膀胱炎症状も伴うことがある
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2. 尿管結石
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原因:尿の中の成分が結晶化してできた石が、尿管に詰まる。
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症状:
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突然の激しい腰痛(しばしば片側、波のように強弱あり)
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吐き気・嘔吐
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血尿
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排尿困難や頻尿感
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3. 腎臓結石
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症状:無症状のこともあるが、石が動くと腰痛や血尿が出ることも。
4. 前立腺炎(男性)
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症状:
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会陰部や下腹部、腰の鈍痛
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排尿困難、頻尿、残尿感
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発熱(急性の場合)
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5. 膀胱炎が腎臓に波及した場合
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初期の膀胱炎だけでは腰痛は少ないが、感染が上行すると腎盂腎炎となり、腰痛が現れる。
「内臓からくる腰痛」は、筋肉や骨格の問題ではなく、内臓の異常や病気が原因で腰痛として感じられるものです。これを内臓体性反射や関連痛と呼ぶこともあります。
内臓由来の腰痛の特徴
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動いても痛みの程度が変わらない(体位で変化しない)
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鋭い痛みや鈍痛、締め付けられるような痛み
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他の症状を伴う(例:発熱、吐き気、下痢、排尿障害など)
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痛みの場所がはっきりしないことが多い
精神的・心理的な要因による腰痛
「精神的・心理的な要因からくる腰痛」は、心因性腰痛や非特異的腰痛と呼ばれ、構造的な異常が見つからないにもかかわらず、腰痛が続くケースに該当します。これは、ストレスや不安、うつ症状、職場環境、人間関係などの心理社会的な要素が関与していることが多いです。
精神的・心理的要因の具体例
不安・抑うつ 痛みの知覚が敏感になり、痛みが増幅されることがある
職場の人間関係や過重労働 慢性的な緊張・不満が体に現れる
トラウマや過去の経験 身体化症状として腰痛が出ることも
「動くと悪化する」といった誤った信念 回避行動により筋力低下やさらに痛みが長引く
運動不足による腰痛
運動不足による腰痛は、現代人によく見られる悩みのひとつです。デスクワークや座りっぱなしの生活が続くと、筋肉が衰えたり、姿勢が悪くなったりして腰に負担がかかりやすくなります。運動不足による腰痛の主な原因は以下の通りです。
体幹筋の衰え
特に腹筋や背筋など、腰を支える筋肉(コアマッスル)が弱くなると、腰椎に過度な負担がかかります。
血行不良
長時間同じ姿勢でいると、腰周りの血流が悪くなり、筋肉がこわばって痛みが出やすくなります。
姿勢の悪化
運動をしないと、正しい姿勢を維持するインナーマッスルが低下し、猫背や反り腰になりやすくなります。
加齢による変化
〇椎間板の変性
加齢とともに、椎間板(背骨の骨と骨の間にあるクッション)が水分を失い、柔軟性がなくなることで衝撃を吸収しづらくなります。
〇脊柱管狭窄症
背骨の中の神経の通り道が狭くなり、神経を圧迫することで腰痛や足のしびれが生じます。
〇関節の変形(変形性脊椎症など)
背骨の関節がすり減って変形し、神経を刺激したり、動かしにくくなったりします。
〇姿勢の変化
加齢により骨格や筋バランスが変わることで、猫背や反り腰になりやすく、腰痛の原因に。
〇骨粗しょう症
骨がもろくなることで、背骨が圧迫骨折しやすくなり、それが慢性的な腰痛につながります。
外傷による腰痛
「外傷による腰痛」は、転倒・衝突・事故などの外的な力が腰に加わることで発生する腰の痛みです。以下に、原因・症状・対処法について簡単に説明します。
転倒や滑倒
「転倒や滑倒による腰痛」は、日常生活や仕事中に起こりやすいケガの一つで、状況によっては重篤な損傷にもつながることがあります。
〇転倒(つまずきなど):不安定な床や段差などでバランスを崩す。
〇滑倒(滑って転ぶ):濡れた床、氷、油などの滑りやすい表面で足を滑らせる。
これらの際に腰を強く打ったり、急激に筋肉を伸ばしたりすることで、腰部に負担がかかる。
交通事故による腰痛
交通事故による腰痛は、見た目に大きな外傷がなくても、筋肉や靭帯、椎間板、神経などにダメージが及んでいることがあります。以下に、交通事故による腰痛の主な原因や対処法を簡単にまとめてみます。
むち打ち(腰椎捻挫)
衝突の衝撃で腰が不自然に動き、筋肉や靭帯に損傷が起きる。
椎間板ヘルニア
事故の衝撃で椎間板に圧力がかかり、神経を圧迫することで痛みやしびれを伴うことも。
骨や関節の損傷
骨折や関節のズレなどが原因になる場合もあります。
スポーツ中の衝撃や急な動作
スポーツ中の衝撃や急な動作による腰痛は、アスリートや運動の習慣がある人にとっては深厚な問題です。
筋肉・靭帯の損傷(筋筋膜性腰痛)
急な動作や衝突によって腰回りの筋肉や靭帯が伸びたり、微細な断裂を起こすことがあります。
椎間板の損傷(椎間板ヘルニアなど)
強い衝撃や無理な体勢でのプレーが、椎間板に負担をかけてしまい、神経を圧迫する可能性があります。
関節のズレや炎症(仙腸関節障害など)
骨盤周りの関節に負担がかかり、炎症や可動制限が起きることがあります。
重い物を持ち上げた時のぎっくり腰(急性腰痛)
重い物を不適切に持ち上げた時の腰痛は、「ぎっくり腰(急性腰痛症)」や筋肉・靱帯の損傷が原因であることが多いです。このような腰痛は、日常的な不注意や誤った動作によって発生しやすいです。
腰を曲げたまま持ち上げる
腰を曲げたまま物を持ち上げたときの腰痛は、多くの場合、「腰に過度な負担がかかる姿勢」が原因です。この姿勢で物を持ち上げると、腰椎(ようつい)や椎間板、筋肉、靭帯などに一気に負担がかかり、痛みが出やすくなります。
ひねりながら持ち上げる
「ひねりながら持ち上げる」動作は、腰にとって非常に負担が大きく、腰痛の大きな原因になります。特に重い物を持ち上げるときに体をひねると、腰椎(ようつい)や椎間板に過度なストレスがかかって、ぎっくり腰や椎間板ヘルニアのリスクが高まります。
膝を使わず腰に負担をかけて持ち上げる
「膝を使わずに腰に負担をかけて物を持ち上げたことによる腰痛」は、よくある筋肉や腰椎への負担による急性の腰痛(いわゆるぎっくり腰)や、慢性的な腰痛の原因にもなります。
準備運動なしで急に重い物を持つ
急に重い物を持つことで腰に負担がかかり、腰痛を引き起こすことがあります。これは、準備運動をせずにいきなり体に負荷をかけると、筋肉や靭帯に過剰なストレスがかかるためです。腰痛を軽減するためには、いくつかの対処法があります。
高所からの落下などによる骨折
高所からの落下などによる骨折や腰痛は、非常に深刻な怪我です。こうした事故の結果として、骨折や脊椎損傷などが生じることがあり、治療には時間と専門的なケアが必要です。腰痛が特に強い場合、脊椎や骨盤の骨折が関与している可能性があります。
まずは、事故直後の応急処置が重要です。以下の手順を守ることが推奨されます
無理に動かさないこと
事故後に痛みが強い場合、無理に動かさないようにします。特に背骨や首に痛みがある場合、動かすことが更なる損傷を引き起こす可能性があります。
医師の診察を受ける
骨折や腰痛の原因を確認するために、早急に病院で診察を受け、X線やMRIなどの検査を受けることが必要です。
骨折の場合の治療
骨折が確認された場合、ギプスや手術が必要な場合があります。脊椎の損傷がある場合、手術を避けるために専門的な治療が求められることがあります。
腰椎捻挫(筋肉・靭帯の損傷)
腰椎捻挫による腰痛は、腰椎(背骨の下部)周辺の筋肉や靭帯が過度に引き伸ばされたり、損傷したりすることによって引き起こされます。このような痛みは、筋肉や靭帯が突然または無理な動きにより負担を受け、炎症が生じることで発生します。
腰椎圧迫骨折
腰椎圧迫骨折による腰痛は、腰の骨(椎骨)が圧迫されて破裂またはつぶれることによって発生します。この骨折は、通常、外的な衝撃や圧力(例えば、転倒や交通事故)によって引き起こされますが、骨粗しょう症のように骨が脆くなっている場合にも自然に発生することがあります。
腰椎分離症と腰椎すべり症は、腰部の脊椎に関連する病状で、腰痛の原因となることがあります。
腰椎分離症
腰椎分離症は、腰の骨(椎骨)の一部が裂けるまたは割れる状態です。特に、腰椎の後方部分(椎弓)に亀裂が入ることが多いです。これがスポーツや過度な負担によって引き起こされることがあります。主な症状は以下の通りです:
腰痛
運動時や体を動かすと痛みが増す
長時間座っていると痛みがひどくなることがある
腰椎すべり症
腰椎すべり症は、腰椎の一部が前方または後方にずれる状態です。このずれにより神経が圧迫され、腰痛や下肢の痛み、しびれが引き起こされます。主な症状は以下の通りです:
腰部や臀部に痛み
下肢(足)にしびれや痛みが走る
立ち上がる、歩く、長時間の座位で痛みが強くなる
応急処置・対処法
安静(無理に動かさない)
冷却(受傷直後は氷などで冷やす、炎症を抑える)
痛みが強ければ医療機関へ
レントゲン・MRIなどでの診断が必要な場合あり
必要に応じてコルセットなどで固定
注意点
強い痛みや動けない場合、神経症状(麻痺)がある場合は、早急に整形外科を受診してください。
安易にマッサージなどを行うと悪化するケースもあります。
どんな腰痛が危険?
以下の症状がある場合は、すぐに病院へ行った方が良いです。
脚に力が入らない
発熱を伴う
排尿・排便に異常がある
原因がわからないまま痛みが強くなる、安静にしても痛みが引かない場合は当院にご相談ください。
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